🎸 ロカビリーを作ろう
本アプリを初めて使う方向けに、Johnny B. Goode 風のロカビリー曲を自動演奏 → MIDI エクスポートするまでの全手順を書いています。
🎯 ゴール
- 「Rockabilly」という独自ジャンルを保存(
.eagファイル) - 12 小節ブルース進行で自動演奏(ベース・ピアノ・ドラム)
- 完成した曲を MIDI ファイルとして書き出し
📋 用語解説(読み飛ばし可)
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ジャンル | 自動伴奏に使う「楽器構成 + リズムパターン」のセット。Jazz/Bossa/Rock など 35 種類が初期搭載 |
| Pattern | 1 小節のリズム・音型(例: ブギウギベース 1-3-5-6) |
| Sequence | Pattern の循環順序(例: 4 小節サイクルで A→B→C→D) |
| Track | 1 つの楽器パート(bass / piano / drum など) |
| 派生 | 既存ジャンルをコピーしてカスタマイズする操作 |
| User Bank | 自分で作ったジャンルの保存場所 |
Step 0: アプリ起動と画面の見方
- Easy MIDI Creator を起動
- ウィンドウ上部のタブを確認:
- 「自動演奏 ▼」 をクリック → サブタブが表示される:
- 「ジャンルエディタ」 をクリック
Step 1: 「Pop / 50s Rock'n'Roll」から派生
ロカビリーは 50 年代ロックンロール(Chuck Berry, Elvis)の派生なので、 搭載済みの「Pop / 50s Rock'n'Roll」を改造するのがいちばん早いです。
これには既に ブギウギベース(1-3-5-6 シャッフル) が組み込まれています。
- ヘッダー左の 「Factory から派生 ▼」 ボタンをクリック
- メニューを下にスクロール → — Pop — セクションを探す
- 「50s Rock'n'Roll」 を選択
すると、画面が以下のように変わります:
このジャンルが既に持っているもの
- bass: ブギウギ 8 ステップ(1-3-5-6-1-6-5-3)、tripletEighth
- piano: 8 分スタブ comping
- drum: シャッフルキック + スネア 2,4 + トリプレットライド
Step 2: ジャンル名と BPM の変更
ヘッダーの 3 つのフィールドを編集:
| フィールド | 元の値 | 新しい値 |
|---|---|---|
| メイン | Pop | Pop (変えない) |
| サブ | 50s Rock'n'Roll_Custom | Rockabilly |
| BPM | 145 | 165 |
操作:
- 「サブ」テキストフィールドをクリック → 既存テキストを全選択 →
Rockabillyと入力 - 「BPM」フィールドをクリック →
165と入力
Step 3: ベースをロカビリー風に調整
左ペインの「bass」をクリック → 右ペインでパラメータを編集します。
スクロールして以下を変更:
「音量・発音長」セクション
| パラメータ | 元の値 | 新しい値 | 理由 |
|---|---|---|---|
| Volume Scale | 1.0 | 1.15 | ベースを少し前に出す |
| Articulate | 90 | 75 | 切れ味のある軽快な発音 |
「ヒューマナイズ」セクション
| パラメータ | 元の値 | 新しい値 | 理由 |
|---|---|---|---|
| rVolume | 5 | 8 | ライブ感のある強弱 |
Step 4: ドラムを少し詰めて活気を出す
左ペインの「drum」をクリック → 右ペインで:
「ヒューマナイズ」セクション
| パラメータ | 元の値 | 新しい値 |
|---|---|---|
| rVolume | 5 | 10 |
| rTime | 3 | 5 |
Step 5: プレビューで音を確認
右下の 「テスト進行」 に注目。
デフォルトで Cmaj7 Am7 Dm7 G7 が入っています。
12 小節ブルースをテストしてみる
- テスト進行を
C7 F7 C7 G7に書き換え(4 小節分、2 周ループ) - 右下の 「▶ プレビュー」 ボタンをクリック
- 約 8 秒間、ベース・ピアノ・ドラムが鳴る
- ベース: 1-3-5-6-1-6-5-3 のブギウギラインがシャッフルで鳴る
- ドラム: スネア 2,4 + トリプレットライド = 50 年代ロック
170 に、
「ベースが弱い」なら Volume Scale を 1.25 に、と微調整できます。
Step 6: 保存(User Bank に永続化)
ヘッダー右上の 「保存」 ボタン(青色)をクリック。
- 下に SnackBar で「保存しました: Pop_Rockabilly.eag」と出ます
- これで User Bank に永続化されました
- 次回アプリを起動しても 「My Genres」メニューから呼び出せます
~/Library/Containers/jp.kenichiando.easyMidiCreator/...)に
自動配置されます。アプリ内の「My Genres」メニューから一覧管理できるので、ファイルパスを意識する必要はありません。
Step 7: 再生タブに切替 → My Genres から選択
- 上部の 「再生」 サブタブをクリック
- ヘッダーの メインジャンル ボタン(青色)と サブジャンル ボタンが見える
- サブジャンル ボタン(
Standard等)をクリック - メニュー下部の 「— My Genres —」 セクションを探す
📦 Pop / Rockabillyをクリック
選択されると、メイン・サブ両方のボタンが 緑色(accent green)に変わり、
「カスタムジャンル使用中」を示します。BPM も自動で 165 になります。
Step 8: 12 小節ブルース進行を入力
画面中央の コード進行入力欄 に注目。 デフォルトでは Aメロのテンプレートが入っています。
Johnny B. Goode 風の進行(12 小節ブルース、C キー)
入力欄を全選択して、以下に置き換え:
// 12小節ブルース [intro]
1 C7
2 C7
3 C7
4 C7
// メインライン
5 F7
6 F7
7 C7
8 C7
// ターンアラウンド
9 G7
10 F7
11 C7
12 G7
- 行頭が小節番号、その後にスペースでコード
// セクション名でコメント[intro]等の属性で追加効果(フェードイン等)- 詳細は画面右側「コード入力ガイド」パネルを参照
入力したら、右下の 「設定」 ボタンをクリック → コード進行が解析されます。
Step 9: 再生
- 画面中央またはボトムバーの 「▶ 再生」 ボタンをクリック
- 12 小節 × 約 4.4 秒 = 約 53 秒の演奏が鳴る
- 各小節の上にプレイヘッド(白線)が動く
期待される音
- ベース: 各 7th コードで 1-3-5-6 ブギウギ(C なら C-E-G-A)
- ピアノ: 軽快なスタブコンピング
- ドラム: シャッフル・キック + スネア 2/4
これで Johnny B. Goode の伴奏部分 が完成。あとはギターで主旋律を弾けば曲になります。
Step 10: MIDI エクスポート 🎯
ボトムバー右端の 「MIDI エクスポート」 ボタンをクリック。
- macOS の保存ダイアログが開く(デフォルト: デスクトップ)
- ファイル名はそのまま
Pop_Rockabilly_<日付>.midで OK - 「保存」をクリック
完成した MIDI を確認
書き出された .mid ファイルを Logic Pro / GarageBand / Cubase などで開くと:
- Channel 0: Piano (Comping)
- Channel 1: Bass (Boogie Woogie)
- Channel 9: Drums (Shuffle)
- テンポ: 165 BPM
ここからギターパートを足したり、別の楽器を追加して完成形に仕上げられます。
🎉 ゴール達成!
ここまでで完了したこと:
- ✅ Pop / 50s Rock'n'Roll を派生してカスタムジャンル「Rockabilly」を作成
- ✅ Articulate / Volume / rVolume を Johnny B. Goode 風に調整
- ✅ User Bank に保存(
.eagファイル、永続化) - ✅ 再生タブで My Genres から呼び出し
- ✅ 12 小節ブルース進行で 53 秒の伴奏を生成
- ✅ MIDI ファイルとして DAW に持ち込める形でエクスポート
🚀 もっと深く触ってみる(応用)
A. Sequence エディタで小節バリエーションを作る
ジャンルエディタに戻り、右ペイン上部の 「シーケンス」 タブをクリック。
drum-seq の 4 小節サイクルを編集して、4 小節目だけ「フィル」のパターンに
切り替えるなどができます。
B. Pattern エディタで自分だけのリズムを作る
右ペインの 「パターン」 タブで、rr-bass の 8 個のイベントを直接編集できます。
例えば:
- 6 拍目の
sixth(A音)をseventh(B♭音)に変えると → 12 小節ブルース感が増す - 各イベントの velocity を上下させて強弱メリハリを付ける
- 16th スナップで新しいゴーストノートを追加
C. ハーモニーを自動で乗せる
bass トラックの「Harmony」セクションで:
- 有効: ON
- Interval:
3度 - Direction:
Above
これで自動でハモリパートが乗り、サックスやコーラスらしい厚みが出ます。
❓ よくあるトラブル
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| 音が出ない | 環境設定 → SF2 が読み込まれているか確認 |
| プレビューが鳴らない | 別の DAW が音源を占有していないか確認 |
| My Genres に表示されない | 保存後、再生タブのドロップダウンを開き直す(自動更新されるはず) |
| ベースがピアノの帯域で鳴る | bass トラックの Octave Shift が -12 か確認 |
| シャッフル感が弱い | bass の Swing Mode を eighth / Amount 0.6 に |
📚 参考: 他のジャンルから始める場合
| 作りたい曲 | 派生元として最適 |
|---|---|
| Johnny B. Goode 風 ✅ | Pop / 50s Rock'n'Roll |
| 演歌・歌謡曲 | Pop / Standard |
| Jazz Standard | Jazz / Standard |
| Bossa Nova | Bossa / Classic |
| シティポップ | Pop / City |
| Reggae | World / Reggae One Drop |
派生 → 名前変更 → 数値調整 → 保存、の流れはどのジャンルでも同じです。
次のステップ
パラメータ調整に慣れたら、次は ゼロから自分でパターン・シーケンス・トラックを全部作る フルバージョンチュートリアルに挑戦してみてください:
🎹 Acid Jazz / Virtual Insanity
Jamiroquai 「Virtual Insanity」風のジャンルを完全新規からトラック追加→パターン作成→シーケンス循環まで。
🎼 Happy Composing!