🎸 ロカビリーを作ろう

本アプリを初めて使う方向けに、Johnny B. Goode 風のロカビリー曲を自動演奏 → MIDI エクスポートするまでの全手順を書いています。

初級 所要約 20 分 派生ベース 3 トラック

🎯 ゴール

📋 用語解説(読み飛ばし可)

用語意味
ジャンル自動伴奏に使う「楽器構成 + リズムパターン」のセット。Jazz/Bossa/Rock など 35 種類が初期搭載
Pattern1 小節のリズム・音型(例: ブギウギベース 1-3-5-6)
SequencePattern の循環順序(例: 4 小節サイクルで A→B→C→D)
Track1 つの楽器パート(bass / piano / drum など)
派生既存ジャンルをコピーしてカスタマイズする操作
User Bank自分で作ったジャンルの保存場所

Step 0: アプリ起動と画面の見方

  1. Easy MIDI Creator を起動
  2. ウィンドウ上部のタブを確認:
    アレンジ Mix 自動演奏 ▼ ツール
  3. 「自動演奏 ▼」 をクリック → サブタブが表示される:
    再生 ジャンルエディタ
  4. 「ジャンルエディタ」 をクリック
💡 TIP まだ何も作ってないので、画面中央に「ジャンルエディタ」の説明と 開始方法(新規 / 派生 / User Bank)が表示されます。

Step 1: 「Pop / 50s Rock'n'Roll」から派生

ロカビリーは 50 年代ロックンロール(Chuck Berry, Elvis)の派生なので、 搭載済みの「Pop / 50s Rock'n'Roll」を改造するのがいちばん早いです。

これには既に ブギウギベース(1-3-5-6 シャッフル) が組み込まれています。

  1. ヘッダー左の 「Factory から派生 ▼」 ボタンをクリック
  2. メニューを下にスクロール → — Pop — セクションを探す
  3. 「50s Rock'n'Roll」 を選択

すると、画面が以下のように変わります:

Genre Editor — Rockabilly ▶ 再生 🎛 ジャンルエディタ 📄 新規 📋 Factory から派生 ▾ 📦 My Genres (3) ▾ 💾 保存 Pop_Rockabilly.eag メインジャンル Pop サブ Rockabilly BPM 165 ↗ 派生元: Pop / 50s Rock'n'Roll TRACKS (3) + 追加 🎸 bass Bass · ch 1 · GM 32 🎹 piano Chord · ch 0 · GM 0 🥁 drum Drum · ch 9 パラメータ シーケンス (5) パターン (9) 基本 ID bass Tracks 一覧に表示する識別名。 例: bass / piano / drum-ride 種別 Bass (ベース) ▾ 楽器のタイプ。 Bass = 単音、Chord = 和音 ... GM Program 32 音色番号 (0-127)。 32 = Acoustic Bass 音量・発音長 Articulate 75 30 = スタッカート (切れ味) 90 = 標準 120 = レガート Volume Scale 1.15 ベロシティ全体倍率 (0.0-2.0)。 1.0 = 等倍、1.3 = 主役級
ジャンルエディタ:Pop / 50s Rock'n'Roll から派生 → サブ名「Rockabilly」に / Articulate を 75 に変更(黄色強調)

このジャンルが既に持っているもの

🎉 NOTE 既に Johnny B. Goode の伴奏としてほぼ完成しています。 ここから「ロカビリー」用に少し速く・キレ良く調整します。

Step 2: ジャンル名と BPM の変更

ヘッダーの 3 つのフィールドを編集:

フィールド元の値新しい値
メインPopPop (変えない)
サブ50s Rock'n'Roll_CustomRockabilly
BPM145165

操作:

  1. 「サブ」テキストフィールドをクリック → 既存テキストを全選択 → Rockabilly と入力
  2. 「BPM」フィールドをクリック → 165 と入力
💡 TIP BPM 165 は Johnny B. Goode のオリジナルテンポ(約 168 BPM)に近い値です。

Step 3: ベースをロカビリー風に調整

左ペインの「bass」をクリック → 右ペインでパラメータを編集します。

スクロールして以下を変更:

「音量・発音長」セクション

パラメータ元の値新しい値理由
Volume Scale1.01.15ベースを少し前に出す
Articulate9075切れ味のある軽快な発音

「ヒューマナイズ」セクション

パラメータ元の値新しい値理由
rVolume58ライブ感のある強弱
💡 TIP Articulate を下げると音の長さが短くなり、ロカビリー特有の 「ダッ・ダッ・ダッ」という弾むベースに近づきます。

Step 4: ドラムを少し詰めて活気を出す

左ペインの「drum」をクリック → 右ペインで:

「ヒューマナイズ」セクション

パラメータ元の値新しい値
rVolume510
rTime35
💡 TIP タイミングと強弱の揺らぎを増やすと、生っぽい疾走感が出ます。

Step 5: プレビューで音を確認

右下の 「テスト進行」 に注目。 デフォルトで Cmaj7 Am7 Dm7 G7 が入っています。

12 小節ブルースをテストしてみる

  1. テスト進行を C7 F7 C7 G7 に書き換え(4 小節分、2 周ループ)
  2. 右下の 「▶ プレビュー」 ボタンをクリック
  3. 約 8 秒間、ベース・ピアノ・ドラムが鳴る
🎧 LISTEN 聞きどころ: 「もうちょっと速く」と感じたら BPM を 170 に、 「ベースが弱い」なら Volume Scale を 1.25 に、と微調整できます。

Step 6: 保存(User Bank に永続化)

ヘッダー右上「保存」 ボタン(青色)をクリック。

  1. 下に SnackBar で「保存しました: Pop_Rockabilly.eag」と出ます
  2. これで User Bank に永続化されました
  3. 次回アプリを起動しても 「My Genres」メニューから呼び出せます
💡 TIP 保存先は macOS のサンドボックス領域(~/Library/Containers/jp.kenichiando.easyMidiCreator/...)に 自動配置されます。アプリ内の「My Genres」メニューから一覧管理できるので、ファイルパスを意識する必要はありません。

Step 7: 再生タブに切替 → My Genres から選択

  1. 上部の 「再生」 サブタブをクリック
  2. ヘッダーの メインジャンル ボタン(青色)と サブジャンル ボタンが見える
  3. サブジャンル ボタン(Standard 等)をクリック
  4. メニュー下部の 「— My Genres —」 セクションを探す
  5. 📦 Pop / Rockabilly をクリック

選択されると、メイン・サブ両方のボタンが 緑色(accent green)に変わり、 「カスタムジャンル使用中」を示します。BPM も自動で 165 になります。

Step 8: 12 小節ブルース進行を入力

画面中央の コード進行入力欄 に注目。 デフォルトでは Aメロのテンプレートが入っています。

Johnny B. Goode 風の進行(12 小節ブルース、C キー)

入力欄を全選択して、以下に置き換え:

// 12小節ブルース [intro]
1 C7
2 C7
3 C7
4 C7

// メインライン
5 F7
6 F7
7 C7
8 C7

// ターンアラウンド
9 G7
10 F7
11 C7
12 G7
💡 記法ヒント

入力したら、右下の 「設定」 ボタンをクリック → コード進行が解析されます。

Step 9: 再生

  1. 画面中央またはボトムバーの 「▶ 再生」 ボタンをクリック
  2. 12 小節 × 約 4.4 秒 = 約 53 秒の演奏が鳴る
  3. 各小節の上にプレイヘッド(白線)が動く

期待される音

これで Johnny B. Goode の伴奏部分 が完成。あとはギターで主旋律を弾けば曲になります。

Step 10: MIDI エクスポート 🎯

ボトムバー右端の 「MIDI エクスポート」 ボタンをクリック。

  1. macOS の保存ダイアログが開く(デフォルト: デスクトップ)
  2. ファイル名はそのまま Pop_Rockabilly_<日付>.mid で OK
  3. 「保存」をクリック

完成した MIDI を確認

書き出された .mid ファイルを Logic Pro / GarageBand / Cubase などで開くと:

ここからギターパートを足したり、別の楽器を追加して完成形に仕上げられます。


🎉 ゴール達成!

ここまでで完了したこと:


🚀 もっと深く触ってみる(応用)

A. Sequence エディタで小節バリエーションを作る

ジャンルエディタに戻り、右ペイン上部の 「シーケンス」 タブをクリック。 drum-seq の 4 小節サイクルを編集して、4 小節目だけ「フィル」のパターンに 切り替えるなどができます。

B. Pattern エディタで自分だけのリズムを作る

右ペインの 「パターン」 タブで、rr-bass の 8 個のイベントを直接編集できます。

例えば:

⚠️ WARN Pattern を変えると Pop / 50s Rock'n'Roll 本体も変わります。 派生元から切り離したい場合は Pattern 名を変えて複製してください(複製ボタン)。

C. ハーモニーを自動で乗せる

bass トラックの「Harmony」セクションで:

これで自動でハモリパートが乗り、サックスやコーラスらしい厚みが出ます。


❓ よくあるトラブル

症状対処
音が出ない環境設定 → SF2 が読み込まれているか確認
プレビューが鳴らない別の DAW が音源を占有していないか確認
My Genres に表示されない保存後、再生タブのドロップダウンを開き直す(自動更新されるはず)
ベースがピアノの帯域で鳴るbass トラックの Octave Shift が -12 か確認
シャッフル感が弱いbass の Swing Mode を eighth / Amount 0.6

📚 参考: 他のジャンルから始める場合

作りたい曲派生元として最適
Johnny B. Goode 風 ✅Pop / 50s Rock'n'Roll
演歌・歌謡曲Pop / Standard
Jazz StandardJazz / Standard
Bossa NovaBossa / Classic
シティポップPop / City
ReggaeWorld / Reggae One Drop

派生 → 名前変更 → 数値調整 → 保存、の流れはどのジャンルでも同じです。


次のステップ

パラメータ調整に慣れたら、次は ゼロから自分でパターン・シーケンス・トラックを全部作る フルバージョンチュートリアルに挑戦してみてください:

中級

🎹 Acid Jazz / Virtual Insanity

Jamiroquai 「Virtual Insanity」風のジャンルを完全新規からトラック追加→パターン作成→シーケンス循環まで。

所要 60 分 完全新規

🎼 Happy Composing!