🥁 リズムマシン
完全ガイド

プロドラマー 10 人による 1,841 パターンを素材に、 ドラッグして並べるだけでドラム伴奏が作れる、 簡単!MIDIクリエーター v2.3.0 の中核機能をゼロから解説します。

所要 5 分で読める 初心者向け 図解多め

🎯 このページの目的

リズムマシンタブの全機能を最短ルートで理解し、 「ドラムが叩けなくても、選んで並べるだけでドラム伴奏が手に入る」 という体験を最短で得てもらうためのガイドです。


① リズムマシンとは?

🥁

選んで・並べて・編集する、3 ステップのドラム制作タブ

リズムマシンは、本格 DTM 製品 EZdrummer 3 の操作感を踏襲した 「素材ライブラリ + ソングトラック」モデルのドラム伴奏制作タブです。 タブを開くと画面が左右に分かれ、左半分にアレンジ画面、右半分にリズム編集領域が表示されます。 完成したリズムをそのまま左のアレンジ画面に持ち込めるのが最大の特徴です。

3 ステップの仕組み

① LIBRARY 🔍 ライブラリ ▸ rock 534 ▸ funk 257 ▸ jazz 170 ▸ latin 182 ▸ hiphop 151 …18 ジャンル / 1,841 個 ② SONG TRACK 並べる rock rock fill rock 1 2 3 4 ▶ ■ ♻ ♪=120 BPM ③ GRID EDITOR 🎵 ドラム編集 Crash OpHH ClHH Snare Kick クリックでノート追加・削除 1/16 〜 1/48 の解像度で編集

② 搭載パターン

本機能は Google Magenta Groove MIDI Dataset (GMD) を採用しています。 プロドラマー 10 人が Roland TD-11 電子ドラムで演奏した本物の MIDI ファイルで、 人間らしいタイミングのゆらぎ(micro-timing)と打鍵の強弱(velocity)を完全保持しています。

1,841
総パターン数
18
ジャンル
1,222
Beat(メイン)
613
Fill(フィルイン)

収録ジャンル

rock 534 funk 257 latin 182 jazz 170 hiphop 151 soul 119 neworleans 79 afrocuban 72 punk 62 pop 56 afrobeat 39 country 32 reggae 28 dance 21 gospel 19 highlife 6 blues 5 middleeastern 3

各ジャンル内には Sub-style(例: rock-halftime、rock-shuffle、jazz-funk、funk-purdieshuffle)があり、 さらに細かい音楽スタイルを直接選べます。 また Beat と Fill が分かれているので「8 ビートのメインを 7 小節 + 最後の 1 小節だけフィル」のような 自然な進行が組めます。


③ 画面構成

アレンジ Mix 自動演奏 🥁 リズムマシン ツール アレンジ画面(左半分) 🎹 Piano 🎸 Bass 🥁 Drums ⬅ ドロップでここに配置 リズムマシン(右半分) 🔍 検索 (id / drummer / secondary) Genre rock 534 funk 257 latin 182 jazz 170 Sub-style All halftime shuffle indie Type All Beat Fill Patterns rock-halftime #b1 140 2b rock-halftime #b2 140 2b rock-halftime #b3 140 2b ▣ ✂ ⌫ Song Track ♪120 4/4 1 3 5 7 rock-halftime 140 BPM·2b rock-halftime rock-halftime fill 1b ♻ ⏮ ⏹ ▶ Position 2.5 / 6 bar
リズムマシンタブの全体像。左半分にアレンジ画面、右半分にライブラリ + ソングトラック + Grid Editor。

④ 基本ワークフロー(6 ステップ)

  1. ジャンルを選ぶ: ライブラリ左列の Genre から rock / funk / jazz 等を選択。 件数表示で「rock 534、jazz 170…」と数で比較できます。
  2. Sub-style と Type で絞り込み: Sub-style で halftime / shuffle / groove8 等のフィールを、 Type で Beat(メイン)または Fill(フィルイン)を選択。
  3. パターンを試聴: 各行の ボタンでループ試聴。 v2.2.1 から各パターンに MIDI サムネイル(ピアノロール風プレビュー)が表示され、 小節境界線も縦線で示されるので、聴かなくても譜割りや音数を視覚的に判断できます。
    v2.3.0 で全ジャンルに集約 + 自動巡回: 同じセッションの兄弟スライス(beat1/2/3 等)を 1 つのグルーブにまとめて 表示し、🎁 N・Mb バッジで「N バリエーション・合計 M 小節」を一目で 把握できます。ドラッグするだけで多小節のクリップが配置され、 ループ時に内部で兄弟スライスを自動巡回して人間ぽいグルーブ感を保ちます。
  4. ソングトラックにドラッグ: パターンを下のソングトラックにドラッグ&ドロップ。順番に並べていきます。 8 小節並べたら最後の 1 個だけ Fill に置き換えるのが定石。
  5. 全体再生: 下部 でソング全体を試聴。 ルーラーをドラッグするとループ範囲を指定できるので、繰り返し試聴で曲を仕上げます。
  6. アレンジ画面へ送る: ツールバーの 「アレンジへ送る」 ボタンで本体のドラムトラックに一発配置。 作曲の続きはアレンジ画面で行います(詳細は次セクション)。

⑤ ソングトラックの編集

ソングトラックには 3 つのツールがあります:

カーソル(選択・移動・伸縮) ハサミ(クリックで分割) 消しゴム(クリックで削除)

クリップ移動

カーソルモード時、クリップ中央をドラッグで横に移動。1 小節単位でスナップ。

クリップ伸縮

クリップ左端・右端をドラッグで伸縮。延長時は元パターンが自動でループ補完されます。

ハサミ分割

ハサミツール選択中、クリップにホバーすると赤い縦線が「切れる位置」を表示。クリックで分割。

消しゴム削除

消しゴムツール選択中、クリップをクリックで即削除。後続クリップが前に詰まります。

複製

選択中クリップを ⌘D で直後に複製。

取消・再実行

すべての操作は ⌘Z で取消、⌘⇧Z で再実行。

キーボードショートカット

キー 動作
Space再生 / 停止
Delete選択クリップを削除
⌘D選択クリップを複製
⌘Z / ⌘⇧Z取消 / 再実行
+ クリックカーソルモード中も一時的にハサミ動作
Esc選択解除

⑥ ループ範囲とプレイヘッド

ルーラー(小節番号が並ぶ帯)は 上半分下半分で機能が異なります:

1 5 9 13 プレイヘッド 下半分ドラッグで scrub ↑ 上半分ドラッグでループ範囲指定

⑦ Grid Editor(詳細編集)

クリップをダブルクリックすると Grid Editor が開き、 パターン内のドラム配置を直接編集できます。

解像度の切替

1/16 1/24 1/32 1/48 から選択。1/24, 1/48 は三連符系に対応。

レーン追加

既定 10 レーン(Crash / Ride / Open HH / Pedal HH / Closed HH / High Tom / Mid Tom / Low Tom / Snare / Kick)に加え、 Cowbell / Side Stick / Hand Clap など 47 種類のドラム音を後から追加できます。

自動レーン検出

パターン内に既定レーン外のピッチ(例: cowbell)が含まれていれば、Grid Editor 開封時に自動でレーン追加。

セルクリック

セルクリックでノート追加・削除。グリッド外の正確な startSec のノートも、視覚的に含まれるセルをクリックすれば削除できます。

編集はクリップ毎

編集はクリップごとに独立。同じパターンを使う別のクリップには影響しません。

リセット

ヘッダの「リセット」で元のパターンに戻せます(確認ダイアログあり)。

Velocity 編集(v2.2.1 新搭載)

レーン名をクリックすると下部に Velocity ストリップが出現。 各ノートの強さを縦ドラッグで 1〜127 の範囲で調整できます。 セルの色濃度も velocity に連動するため、ゴーストノートとアクセントの違いが一目瞭然です。

Pan スライダー(v2.2.1 新搭載)

各ドラムレーンの左側に Pan スライダー(L 〜 中央 〜 R)を新設。 Crash を左、Ride を右など、ステレオ配置を 1 クリックで設定できます。 ダブルタップで中央リセット。再生時とアレンジ画面送出時に CC#10 で反映されます。

パターン登録 / 削除(v2.2.1)

編集したパターンは「パターン登録」でユーザーエリアに保存。 ユーザーパターンは「パターン削除」ボタン(GMD パターン時はグレーアウト)で削除できます。


⑧ アレンジへ送る

リズムマシンで組み上げたドラムソングは、ツールバー右端の 「アレンジへ送る」ボタン 1 つで本体のドラムトラックに配置できます。 プロジェクト BPM が異なっても音楽的な小節位置を保持して変換されます。

① リズムマシン Song Track rock rock fill → アレンジへ送る クリック ② 自動チェック ✓ ドラム ch.10 あり? 無ければエラーで停止 ✓ 送り先トラック 複数なら選択ダイアログ ✓ 配置開始小節 既定: プレイヘッド位置 ⚠ 既存リージョン衝突? あれば置き換え確認 BPM 自動変換 ③ アレンジ画面 アレンジ画面 🎹 Piano 🎸 Bass 🥁 Drums Rhythm Machine 配置完了
「アレンジへ送る」ボタンクリックから配置までの自動チェックフロー。

各状況での挙動

ドラムトラックが無い場合

エラーダイアログ「ドラムトラックがありません」を表示。アレンジ画面の「トラック追加」から MIDI Ch.10 のドラムトラックを作成してから再実行してください。

ドラムトラックが 1 個の場合

トラック選択は自動でスキップされ、配置位置入力に直接進みます。

ドラムトラックが複数ある場合

選択ダイアログでどのドラムトラックに送るかを選びます。トラック名と MIDI Ch が表示されます。

配置位置

既定値は現在のプレイヘッド位置の小節。 任意の小節番号(0 起算)を入力して変更可能。

既存リージョン衝突時

既存リージョンと重なる場合、「置き換えますか?」確認ダイアログが表示されます。 「置き換える」で既存を削除して新規配置(マージはしません)。

BPM 差異

リズムマシンの Song BPM とプロジェクト BPM が異なっても、 音楽的な小節位置を保持してプロジェクト BPM に自動変換されます。

配置後はアレンジ画面で通常のリージョン同様に編集できます。ピアノロールで開いて個別ノートを微調整、 または別 BPM への変更も可能。なお ⌘Z でアレンジ画面の追加を取り消せます。


⑨ Song BPM と拍子

Song BPM 正規化

各 GMD パターンは固有の録音時 BPM(rock=65、jazz=130 など)を持ちますが、 ソングトラックに配置するとすべて Song BPM(上部 ♪ 表示)に正規化されて再生されます。 ノート位置は保持され、実時間のみ伸縮するので groove は崩れません。

♪ 数値をクリックすると数値入力ダイアログが開き、30〜300 BPM の範囲で変更可能。

拍子は 4/4 固定

v2.2.0 時点では 4/4 拍子のみ対応。 GMD パターンは 99% が 4/4 のため、現状では拍子変更 UI を提供していません。 将来 3/4 / 6/8 系を追加する際に拍子トラックを実装予定です。


⑩ 競合製品との比較

製品 価格 特徴
EZdrummer 3 (Toontrack) $179 プロ品質 2,500+ グルーヴ、UI が玄人向け
GarageBand Drummer 無料 アクセス容易、カスタマイズ性低
簡単!MIDIクリエーター App Store 価格 1,841 パターン、コード進行機能と連携、MIDI 編集内蔵

⑪ ライセンスとクレジット

搭載パターンは Google LLC が公開する Magenta Groove MIDI Dataset (GMD)Creative Commons BY 4.0 のもと同梱しています。商用利用 OK。

Groove MIDI Dataset © Google LLC, licensed under CC BY 4.0
J. Gillick, A. Roberts, J. Engel, D. Eck, D. Bamman. "Learning to Groove with Inverse Sequence Transformations." ICML, 2019.
https://magenta.tensorflow.org/datasets/groove


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